Operations3
先輩医師からの
メッセージ
MESSAGE
#03

中沼 寛明

Hiroaki Nakanuma

消化器・小児外科に入局したきっかけを教えてください。

医師になりたてのころ、誇れる技術や使える知識がなく、「目の前の困った人を救う能力」であるprimary careと手技を身につけたいと思い、地元の救急病院で卒後5年間、基礎研修および外科専門修練医として外傷救急・災害医療・急性期集中治療のトレーニングを行いました。流れるように過ぎていく診療の日々に、外科医療とは何かをじっくりと考える時間を持ちたい、さらに外科医療の偏在をなくすためにはどうすれば良いのかを考えたい、そんな気持ちで大学院での研究を志しました。学生時代からお世話になっている大先輩にお声かけいただき、母校の消化器小児外科でacademic surgeonを目指すことにしました。

やりがいを感じるのはどんな時ですか?

当講座では、若手外科医の「やってみたい」の気持ちを奨励し、外部資金を得て行っているAI支援外科医療の研究においても、自主性を重んじてくれます。世界に先駆けて行っている医療機器研究開発は、医師だけでなく、情報工学の専門家、医療機器メーカーの開発部門などと協力して進めていく必要があり、作り上げてきたAIが試験で高評価を得た時には、チームでやり遂げる喜びを強く感じます。外科医師は、医療現場でリーダーになる事が多いですが、研究の現場では、時にリードする場面もありますが、フォロワーとしての協調性も重要な能力と考えます。

仕事とプライベートのバランスは?

現在大学院4年生で、子供が3人います。2人目以降の出産の時には、3週間の産休育休の時間をいただき、家族で過ごす時間をゆったりと確保することができました。当直以外の日には、家族で一緒に食事を摂ることができ、週末には月に1-2度は子供を連れて大きな公園やお買い物を楽しむことが出来ます。また、自分の趣味であるトレーニングやランニングは朝の回診前に行い、身体的にも充実した日々を過ごしています。

 

消化器・小児外科医を目指す学生さんへメッセージ

「急性期診療の要となる診療科」

消化器外科はgeneral surgeonとも言われ、急性期診療の要となる診療科です。患者さんの「困った」に対して、いつでもメスを持って戦いを挑む医師です。一方で、消化器がん診療においては、患者さんの人生の物語に耳を傾け、ご家族とのつながりを感じながら、治療法を模索していくのは、教科書には収まらない感動が秘められています。臨床・研究・教育と幅広い分野で活躍するかっこいい外科医を目指しましょう!